保育所保育指針にも、教育保育要領にも「応答的保育」の重要性は記載されています。
では応答的とは、どのようなことを指すのでしょうか? 簡単にいえば・・・
①子どもからのサインに気づき
②子どものサインに応じる、答える
というものです。応答的に関わることで子どもの主体性は尊重され、発語を促したり、がんばる動機付けになったりします。ここではもう少し踏み込んで考えてみます。
応答とは人が応じる、答えるだけのものでいいのでしょうか? 「〇〇して遊びたい」と思ったときに、それに適したおもちゃがあること、つまり「おもちゃ(遊具)」が応じてくれる、答えてくれるという環境との相互作用もあるはずです。
更に考えると、保育者の応答にも様々な方法があると感じます。例えば・・・
(直接的応答) ⇒ 子どものサインに気づき、直接的に応じる、答える方法
(間接的応答) ⇒ 子どものサインに気づき、子ども同士の関係性に結び付ける方法
※この場合は緊急性がなく、保育者に限定した関わりでなくてもよい場合
(見守り的応答) ⇒ 子どものサインに気づきながらも、自分でどうにかやろうとしている、考えている時間を
学びと考え、すこし間をおいてから必要に応じて応答する方法
一般的に応答的に関わる中で、保育者は必死に何かをしてあげようとしてしまいますが、子ども自身がやろうとする意欲を持ち、友達関係の中で共に考え、乗り越える力を持っている、そう信じているからこそ、見守ることができるのではないでしょうか?
でも子どもが保育者のサポートを本当に求めているのであれば、ちゃんと向き合い、直接的に応答することが何よりも信頼関係の構築や発達の向上につながります。
保育とは本当に難しいものです。 だからこそ、学び・考え続ける必要があるのでしょうね。 本部 松尾